ランディ・ニューマン4thアルバム「Sail Away」

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1980年以降、特に映画音楽の作曲家として一斉を風靡したランディ・ニューマン。
ロックからクラシックまで幅広いジャンルに精通し、幅広いジャンルで活躍したアメリカの大音楽家です!
彼の代表作はなんと言っても、2002年にアカデミー楽曲賞を受賞した『モンスターズ・インク』のテーマ曲「君がいないと」。
モンスターズインク以外にもトイストーリーなど、多くのピクサー作品に楽曲を提供しました。
そして2013年に、ロックの殿堂入りを果たして歴史に名を残しました。

そんなランディ・ニューマンの4thアルバム、1972年にリリースされた『Sail Away』。
ランディ・ニューマンの最高傑作との呼び声も高い一作です。

タイトルの「Sail Away」は『出航』『船出』などの意味があります。

前向きな印象のある言葉ですが、中には皮肉的なニュアンスの楽曲も。
アルバムのタイトルと同じ曲名の「Sail Away」という曲。

奴隷としてアフリカからアメリカに渡る黒人の気持ちを唄った楽曲。
これから向かうアメリカという国が、どれほど素晴らしい国なのかを力説しています。
奴隷の歴史を知るアメリカ人であれば、何となく耳が痛いような、どこか直視しにくいような内容の歌詞が印象的です。

歌詞を一部抜粋すると、
"アメリカはいつでも食べ物が手に入る
ジャングルで足を引きずって探す必要もない
イエスに捧げる歌を歌いながら、
一日中ワインを飲んでいられる
アメリカ人であることは、なんて素晴らしいことかな

ライオンもトラもヘビもいないし
甘いスイカやパンケーキもある
誰もがみんな幸せなんだ
さあ、船に乗り込んで、一緒に旅立とう"


でもランディはただ皮肉を込めてこの曲を書いた訳ではなく、「アメリカ人がいかに誇りを持って生きてきたのかを問いている」との見方もあるそうです。

アフリカ人の奴隷貿易を歌った内容だが、聴く人によって受け取る意味合いが正反対になる不思議且つ意味の深い一曲。

この他にも、神様に対しての皮肉を綴った『God's Song』を含む全12曲が収録されています。

多岐に渡る才能を持つランディならではの、ピアノの旋律をメインにしたものもあれば、バンド調でロックテイストのもの、どことなくノスタルジックなヴィンテージ感漂うものまで実に様々。

最高傑作といわれるのも、納得するほど完成度の高いアルバムです。

未だにファンの心を掴み続けるランディ・ニューマン。

その彼の代表作とも言われる「Sail Away」。
一度聴いてみる価値有りの一枚です!!

〜収録曲リスト〜
1. Sail Away
2. Lonely At The Top
3. He Gives Us All His Love
4. Last Night I Had A Dream
5. Simon Smith And The Amazing Dancing Bear
6. Old Man
7. Political Science
8. Burn On
9. Memo To My Son
10. Dayton, Ohio-1903
11. You Can Leave Your Hat On
12. God's Song

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